ここでは、誰もが通る道である、「親の介護」における大事なことを語りたいと思います。親の介護を始める上で、一番意識すべきなのは自分自身です。大切な家族のために「自分一人が頑張れば」「親のために尽くさねば」と抱え込む必要はありません。それがもし世間の目を気にしてのことであれば、すぐにその考えはやめるべきでしょう。

誰にも頼らず一人で頑張ると、ストレス過多になってしまい、共倒れになってしまう危険性があります。それだけ介護は大変なことであり、「介護うつ」という言葉も世間でも広く認知されるようになりました。自分が資本であることを忘れず、自分の時間を作ることを最優先してください。多くの自治体で、介護のための支援や制度が用意されているので、ぜひ調べておくといいでしょう。

一般的には、介護保険サービスというものがあります。要介護認定を受けることで、介護費用を国に補助してもらえます。要介護度が高くなればなるほど、一般の人では介助をするのが難しくなります。我慢はせずに、なるべく介護保険を利用して、介護のプロの手を借りることを検討しましょう。

相談窓口に行けば、親身になってケアマネージャーが対応してくれます。日帰り式の「デイサービス」、在宅介護を援助する「訪問介護」、短期・長期で施設で生活をする「入居施設」など色々な介護のタイプがあり、合うものを提案してもらえます。

他に、社会や地域で手を差し伸べてくれるサービスもあります。食事の配達や訪問理美容など、生活に合わせて選んでみるといいかもしれません。ただし、公的なサービスでなければ、全額自己負担であるため、お金の管理が必要になります。また、補助金や物資の支給・貸し出しなどをしてくれる地域支援もあるので、頼ってみても良いでしょう。